美容師においてもっとも重要な商売道具とも言えるシザーは、スタッフそれぞれの手に合ったものを使用することでパフォーマンスが向上します。そのため、多くの美容院では、スタッフが個人的に自分に合う製品を購入します。しかしながら、スタッフに自費でシザーを購入してもらうことには懸念点もあります。金銭的に余裕のないスタッフが、質を疎かにして費用のみを重視してしまうという点です。特に、新しく働き始めたばかりのスタッフに対しては心配になることでしょう。
カットの質はお客様の満足度に大きく関わります。質の良くないシザーではお客様の髪を傷める原因になり、経営にも響きます。品質の確かなシザーを使ってもらうことが望ましいです。ところが、給与などの兼ね合いであまり高額なシザーの購入が難しいスタッフがいることも事実です。そのため、美容院で質の良いシザーを用意して、自費で用意できないスタッフに貸し出す制度を設けるなどの対策が勧められます。入社から1年などの収入が不安定な時期のみ貸し出すなど、制限を設けても良いでしょう。
スタッフに貸し出すシザーはどう選ぶべきか
貸し出すためのシザーは、誰もが使いやすい良質な製品を用意することを推奨します。
例えば、美容師がシザーを購入する際は、「カット率」をチェックします。カット率は、高いほど使用するにあたって技術が必要になるため、別の美容院での就業経験があるスタッフに対して貸し出す際に適しています。
一方、カット率が低い製品は初心者でも使いやすいため、新入社員のようにカットの経験が浅いスタッフに貸し出す際に適しています。どのようなスタッフに貸し出すシザーかをはっきりと決めることで、購入する製品を選びやすくなります。
同様に、シザーの持ち手(ハンドル)も扱いやすさに大きく関係します。より安定したカットをしやすいのはハンドルの穴が段違いにずれている「オフセットハンドル」、安定して使用するために慣れが必要なのはハンドルの穴が左右対称の「メガネハンドル」です。
カット率、ハンドルの特徴を鑑みた時、より多く用意しておくことが勧められるのはカット率が低いオフセットハンドルの製品です。経験の有無に問わず使いやすいため、どのようなスタッフへの貸し出しにも適していると言えます。高いスキルを持つスタッフへの貸し出しも検討する場合は、カット率の高い製品や、メガネハンドルの製品なども追加で用意しておくと良いでしょう。
「光シザー」など人気ブランドシザーがおすすめ
また、多くのスタッフにとって使いやすい製品とは、言い換えれば多くの美容師に使用されているシザーです。人気ブランドの製品ならば安心して貸し出すことができます。機能性が高く人気のあるブランドの一例には光シザーがあります。 購入後は、シザーの状態に気を配ることも大切です。劣化したら早めに買い替えることで、お客様の髪を傷めるなどのトラブルを防ぐことができます。不要なシザーは買取専門店に買い取ってもらうことで、新しいシザーを用意する際の資金になります。例えば光シザーならば、買取ウイングが高価買取をしています。